第四種郵便物とは?送り方や料金、サイズや植物の時の注意点など

第四種郵便物の送り方

「第四種郵便物って何だろう?どうやって送ればいいの?」と悩んでいませんか?

特に書籍や資料などをお得に送りたいときに、第四種郵便は便利なサービスです。

しかし、普段あまり使わないため、送り方や料金、サイズ制限などがわかりにくいですよね。

この記事では、第四種郵便の基本情報や具体的な送り方、料金の仕組みまでわかりやすく解説します。

第四種郵便物とは?

第四種郵便物は、特定の条件を満たした物品を安い料金で送ることができる日本郵便のサービスです。

対象となる郵便物には、主に教育や福祉、研究に関わるものがあり、社会的に必要とされている内容のものに限られています。

以下で、具体的な郵便物の種類を説明します。

通信教育用郵便物

通信教育を行っている学校や法人と、その受講者の間でやり取りされる郵便物です。

例えば、教材や課題の送付などが該当します。

ただし、対象となる通信教育は、監督庁から認可または認定を受けたものに限られます。

また、通信教育を行う学校や法人が日本郵便に届け出をすることが必要です。

認可を受けていない通信教育機関の郵便物はこの制度を利用できません。

点字郵便物、特定録音物等郵便物

視覚障碍者向けの郵便物が対象です。

・点字郵便物

点字で書かれた文書で、個人利用でも利用可能です。

視覚障碍者が点字の本や手紙を送る場合に使えます。

・特定録音物等郵便物

録音テープやCDなどの特定録音物が対象です。

ただし、こちらは日本郵便が指定する図書館や障碍者施設、福祉施設間での送受に限られています。

植物種子等郵便物

植物の種子や苗など、栽培のために使用するものが対象です。

例えば、農家や園芸愛好家が栽植用の種子を送る場合が該当します。

ただし、観賞用や装飾用の植物(ドライフラワーや押し花、リースなど)は対象外となります。

学術刊行物郵便物

学術団体が定期的に発行する刊行物が対象です。

研究論文や学会誌などが該当しますが、日本郵便による審査を通過し、指定を受けた刊行物である必要があります。

指定されている刊行物は、日本郵便の公式ウェブサイトで確認できます。

>>日本郵にが指定されている学術刊行物

第四種郵便物の送り方とは?

第四種郵便物を発送する際には、いくつかの決まりがあります。

普通の郵便物と違う点もあるので、以下の手順に沿って準備しましょう。

宛名の近くに「第四種郵便物」と記載する

まず、封筒や荷物の宛名欄の近くに「第四種郵便物」と明記します。

これにより、郵便局側が通常の郵便物と区別し、正しい手続きが行えるようになります。

この記載がないと、通常の郵便として扱われ、特別料金が適用されないことがあります。

郵便局の窓口で発送手続きをする

次に、郵便局の窓口に持参し、「第四種郵便物を送りたい」と伝えます。

郵便局のスタッフが内容物を確認する場合があるので、封をしている場合でも中身が確認できるようにしておくことが大切です。

その上で、重さなどに応じた送料を支払い、手続きを完了させます。

郵便ポストに投函する場合

郵便ポストから発送する場合は、あらかじめ必要な送料分の切手を貼り付けておきます。

ただし、第四種郵便物は内容確認が求められるため、封筒の一部を開けるか、透明なフィルム封筒を使って中身が見える状態にしましょう。

郵便局での確認がないまま封を完全に閉じてしまうと、適切に処理されない可能性があります。

これらのポイントを押さえれば、第四種郵便物をスムーズに発送することができます。

料金も通常より安いため、条件に合う場合は積極的に利用するとお得です。

第四種郵便物の料金とは?

第四種郵便物は、内容物の種類によって料金が異なります。

教育や福祉、研究などを支えるための制度なので、通常の郵便物に比べて大幅に安い料金設定になっています。

ここでは、種類ごとの料金について詳しく説明します。

通信教育用郵便物の料金

料金は重量によって決まり、次の通りです。

  • 100g以内:15円
  • 100gを超える場合:100gごとに10円加算

この郵便物には上限があり、通常は1kgまでですが、教科用の図書を含む場合は3kgまで送ることができます。

点字郵便物・特定録音物等郵便物の料金

視覚障碍者向けに点字や特定録音物を送る場合、3kg以内であれば無料です。

植物種子等郵便物の料金

植物の種子や苗木など栽培目的のものを送る場合は、重量に応じて以下の料金がかかります。

  • 50g以内:73円
  • 75g以内:110円
  • 100g以内:130円
  • 150g以内:170円
  • 200g以内:210円
  • 300g以内:240円
  • 400g以内:290円

さらに100gごとに52円加算され、上限は1kgまでです。

学術刊行物郵便物の料金

学術刊行物(例:学会誌や研究報告書)は、次の料金で発送できます。

  • 100g以内:37円
  • 100gを超える場合:100gごとに26円加算

この郵便物の上限重量も1kgまでです。

第四種郵便物のサイズとは?

第四種郵便物には、送れるサイズや重量にいくつかの制限があります。

これらの制限を守らないと、通常の郵便物として扱われる場合があるので、事前に確認しておきましょう。

サイズの基本ルール

第四種郵便物のサイズは、以下のように決められています。

  • 3辺の合計(縦・横・厚さ):90cm以内
  • 最長の1辺:60cm以内
  • 重量:1kg以内

特別な重量制限の例外

通信教育用郵便物や点字郵便物、特定録音物等郵便物は特例として3kgまで送ることができます。

これらの郵便物は教育や福祉を目的としているため、通常より多くの内容物を送ることが認められています。

特に教材や図書を含む場合は、重さに注意しながらも余裕を持って送ることができます。

最小サイズのルール

第四種郵便物には、小さすぎるものが送れないというルールもあります。

最小サイズは以下の通りです。

  • 通常の形状:縦14cm × 横9cm
  • 円筒形状:直径3cm × 長さ14cm

これより小さなものは基本的に送れません。しかし、例外として以下の条件を満たせば発送が可能です。

サイズが6cm × 12cm以上の耐久性がある厚紙または布製のあて名札を付けること

例えば、小さな種子袋を送る場合、専用のあて名札を付ければ規定外のサイズでも対応できます。

第四種郵便物で植物を送るときの注意点

第四種郵便物で植物を送る際には、特に梱包方法に気を配る必要があります。

他の郵便物に影響を与えないよう、土や水分が外に漏れない工夫も大切です。

以下で具体的な注意点や梱包のポイントを解説します。

中身が見える状態で梱包する

第四種郵便物は、中身の確認が必要なため、郵便ポストに投函する場合でも中が見えるようにする必要があります。

中身が見えない場合は、郵便局の窓口でスタッフに確認してもらうことになります。

中身が確認できるように透明な素材を利用した梱包がおすすめです。

植物が潰れないように保護する

植物は輸送中の衝撃で簡単に潰れてしまうことがあります。

葉や茎が折れないよう、クッション材を使って保護しましょう。

  • 種子や小さな苗:プチプチ(気泡緩衝材)で包む
  • 大きめの苗木や茎:空間に余裕があるフードパックや空きペットボトルを利用する

こうした資材を使うことで、植物をしっかり保護することができます。

他の郵便物を汚さない工夫をする

水草や土付きの植物を送る際は、水分や土が漏れないようにすることが重要です。

水気が多い植物は、水が外に出ないよう二重梱包をしましょう。

具体的な梱包方法の例:

  • フードパックやペットボトルに植物を入れる
  • 水漏れ防止のためにビニール袋で二重に包む

このように梱包すれば、植物が乾燥するのを防ぎ、他の郵便物に迷惑をかけることも防げます。

窓口での確認が必要な場合

乾燥した種子など比較的壊れにくいものは、プチプチに包み、封筒に入れた状態で郵便局の窓口に持って行きます。

このとき封をせずに中身を確認してもらい、確認後に封をすることでスムーズに発送できます。

封を閉じていると、内容物が確認できないため、受付に時間がかかる場合があります。

使用できる梱包資材について

第四種郵便には特別な梱包資材の決まりはありません。ただし、以下の資材を使うと便利です。

  • 透明フードパック(食品用のもの)
  • 食品保存用袋
  • 空きペットボトル

これらの資材は透明で丈夫なため、郵便局での中身確認がしやすく、植物の保護にも適しています。

第四種郵便物とは?送り方や料金、サイズや植物の時の注意点などのまとめ

第四種郵便物は、通信教育用教材、点字や特定録音物、植物の種子・苗、学術刊行物など、特定の物品を安い料金で送れる郵便サービスです。

送り方は、宛名付近に「第四種郵便物」と記載し、中身が見える状態で梱包することが必要です。

郵便局の窓口で確認してもらうか、透明な資材を使いポスト投函も可能です。

料金は種類ごとに異なり、通信教育用は100g以内15円、点字郵便物などは無料、植物種子は50g以内73円からです。

サイズは3辺合計90cm以内(最長60cm)、重さ1kgまで。ただし、点字や通信教育用郵便物は3kgまで対応可能です。